子ども・子育て

男の子と父親

父と息子

子育てにおいて、父親には重要な役割があります。

ハーバード大学の心理学者で『男の子というもの』の著者ウィリアム・ポラック博士は、「離婚は男女どちらの子にもつらいことだが、男子のほうがショックが大きい」と結論します。

父と息子

男の子に重要な二つの時期があります。

それはまた、男の子にとって特に傷つきやすい時期でもあります。

ひとつは思春期の始めで、これは男女ともに情緒的・生理的に激しい変化の時期です。

 

その時は、男の子にも女の子にも、父親が目を留めて、導き、愛を注ぐ必要があります。

もしも、この時期に両親が離婚すると、誰より男の子がショックを受けるという研究結果があります。

そして、ハーバード大学教授キャロル・ギリガン博士によると、もうひとつ、女の子にはない大事な時期が男の子の幼児期にあります。

3〜5歳頃の男の子は、男としてのアイデンティティを確立しようと母親や姉妹たちから徐々に身を引きます。

ときにはもっと幼い時から、男の子は父親の注意を引いて、父親と関わりたがり、父親の行動や癖をまねするのです。

男の子は、そういうふうに造られているのです。

Image by Matthew Henry

ところが、ここで問題があります。

その時期に父親が家にいない、または、いても近づきにくい、子どもに距離を置く人だったり、虐待する人だとどうでしょう。

男の子たちは、本物の男というものをほとんど知らずに育ちます。

女の子たちは、父子家庭を除けば、女性らしいふるまいや態度を学べる模範(=母親)が身近にありますが、

母親に育てられる男の子は、男性としてのアイデンティティを築く手がかりがありません。

 

そのために、親が早くに離婚すると、男の子には不利です。

父と息子

男の子は父親とじゃれあったり、戦いごっこをすることが大好きです。

母親にとっては、何が楽しいのか分からず、やめなさいと思うようですが、これが実は大切なのです。

現代では、子どもと蹴りあいっこする親は、はたから見れば幼児虐待と思われるかもしれません。

けれども、そんなことはありません。

 

少年たちが道を誤るのは、親と戦いごっこで蹴りあったからではなく、父親との関わりがないからです。

男性としての常識を教え、間違った時に矯正できる父親がいないことが多いためなのです。

大きな建設会社を経営しているビル・ホートン社長は、何千人もの男性たちを雇い、会社を維持運営して来ました。

そして、「ホートンさん、人を雇う時、特に男性の場合、どこを見ますか?」と聞くと、その答えには驚きました。

「父親との関係を見ますね。父親に愛され、父の権威を敬っていれば、いい社会人になるでしょう」

そして、こう付け加えました。

「父親に反抗して来た若者は、社長である私にも文句を言うでしょう。」

​父親との関係が男の子の将来をかなり決めてしまうケースはたくさんあります。

それほど、父親は重要なのです。